みどり保育園、第二みどり保育園の園舎設計は、日本建築の巨匠である吉村順三先生の直弟子であられる故藤井章氏の手によるものである。
藤井章氏が手掛ける建築は、「建築は、はじめに造形があるのではなく、はじめに人間の生活があり、心の豊かさを創り出すものでなければならない。」という吉村先生の意思を継いだものであると思う。
広さ、高さ、採光の取り方、灯りの配光など、全て”人”の暮らしを考えて先にその建物がある、といった意思が感じられる。
藤井先生は先日亡くなられてしまいましたが、先生の作品が2棟並んでいる事が当法人の誇りであり、シンボルでもあると思う。
第二みどり保育園が先生の最後に手掛けた大規模プロジェクトだった、という事を葬儀の際に伺い、改めて先生が生前の内にお仕事を引き受けて頂けて本当に良かったと思う。
ぜひ、園見学にお越しになり、先生の作品をご覧いただきたいと思う。
東松山市みどり保育園
東松山市第二みどり保育園は、木のこだわりを持った匠により建築されています。
2棟ともに、熊谷市にある時田工務店が建築を行う。
藤井先生と時田工務店のタッグは、本当に木材建築のすばらしさを具現化していると思う。
そのこだわりは、いたるところに見受けられます。
少しご紹介いたします。
みどり保育園と第二みどり保育園の床材は、一般的なフローリングではありません。
栗の木を使用した床材を使用していますので、足裏に木の優しい感覚が伝わります。
あたたかい肌触りというか、柔らかい肌触りが感じられます。
みどり保育園と第二みどり保育園は、サッシ一つをとっても違います。
既製品は使わず(一部使用済)窓枠から木を使用した一品ものです。
そして、アーチ状の建物も自慢の一つです。
緩いカーブを伴った建造物は、とても高い技術が必要です。
みどり保育園も第二みどり保育園もホールがアーチ状になっており、昔の職人さんを集めて建築された、こだわりの園舎です。
木の素材にもこだわっています。
縦えば、下の画像はみどり保育園の事務所の柱ですが、表面に水滴のようなものがついています。
これは、木のヤニが出ているのです。
ということは、まだ木が生きている証拠なんです。
みどり保育園は、松の木をたくさん使っていますが、第二みどり保育園は檜をたくさん使用しています。
4年経った今でも第二みどり保育園は檜の香りがしています。